更新日 2025.07.24WEB基礎知識

サイトスピードって?計測方法と改善策

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「サイトスピード」とはWebサイトを開いてページが表示されるまでの時間のことを指します。Webサイト制作において、SEOと共に極めて重要なこのサイトスピード。ユーザーの離脱を防ぎ、コンバージョンへ繋げるためには、その速度を正確に把握し、改善することが不可欠です。 この記事では、サイトスピードの基本的な意味から、Googleが提供する無料ツール「Lighthouse」を使った具体的な計測方法、そしてその結果に基づいた効果的な改善策まで、分かりやすく解説します。

サイトスピードとは?なぜ今、これほど重要なのか

サイトスピードとは、Webサイトにアクセスしてから、ページが完全に表示されるまでの時間のことです。

SEO対策で検索上位に表示され、サイト訪問者が増加しても、肝心のページ表示に時間がかかってしまっては、ユーザーはストレスを感じ、すぐに離脱してしまいます。これは、最終的にコンバージョン(問い合わせや購入など)の減少にも直結しかねません。

特にGoogleは、ユーザー体験を最優先しており、サイトスピードをWebサイトの評価基準の重要な一つとしています。モバイルからのアクセスが増加している現代において、遅いサイトはGoogleからの評価が下がり、検索順位にも悪影響を与える可能性があります。

そのため、アクセス解析と同様に、Webサイトの状態を示す重要な指標として、常にサイトスピードを気にかけ、改善していく必要があると考えています。

Webサイトの表示速度が遅くなる主な原因

Webサイトの表示速度が遅くなる原因は多岐にわたります。貴社のサイトによってその原因は異なるため、適切なツールを使って診断し、具体的な課題を特定することが重要です。

一般的な原因としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 画像や動画のファイルサイズが大きい
    特にメインビジュアルなど、ページ上部に表示される大容量の画像や動画は、ページの読み込みに時間がかかり、表示速度を大幅に低下させます。
  • 不要なファイルの読み込み
    Webサイトには、HTML、CSS、JavaScriptなどの様々なファイルが使用されていますが、不要なファイルや最適化されていないファイルの読み込みは、表示速度に悪影響を与えます。
  • Webフォントの利用
    デザイン性を高めるためにWebフォントを使用することがありますが、フォントファイルの読み込みに時間がかかると、ページの表示が遅れる原因となることがあります。
  • 複雑なHTML/CSS/JavaScript
    構造が複雑だったり、最適化されていないコーディングは、ブラウザがページの描画に手間取る原因となり、表示速度の低下を招きます。

これらの原因を特定するためにも、後述するツールを使ったWebサイトの速度計測を行い、対応すべき課題を正確に把握することが不可欠です。

サイトスピードの計測方法と具体的な改善策

Webサイトの速度を診断し、課題を特定するためには、専用の計測ツールを活用します。ここでは代表的なツールと、Googleが推奨する「Lighthouse」を使った計測方法、そして改善策の具体例をご紹介します。

サイトスピード計測ツール

サイトスピードを計測するツールは数多く存在しますが、特に以下のツールがよく利用されます。

  • Google Lighthouse
    Google Chromeに搭載されている無料ツールで、パフォーマンスだけでなくアクセシビリティやSEOなど多角的にサイトを診断します。
  • Google PageSpeed Insights
    WebブラウザでURLを入力するだけで、PC版とモバイル版のパフォーマンススコアや改善提案を表示してくれるツールです。Lighthouseのデータも利用しています。
  • GTmetrix
    詳細なパフォーマンスレポートやウォーターフォールチャート(読み込み状況の視覚化)を提供し、改善提案も行います。

Lighthouseを使ったサイトスピード計測と見方

今回は、Webサイト開発者向けの強力なツールであるGoogle Chromeデベロッパーツール内の「Lighthouse」を使った計測方法をご紹介します。

  1. 計測したいWebサイトをGoogle Chromeブラウザで開きます。
  2. ページ上で右クリックし、「検証」を選択してデベロッパーツールの画面を開きます。
  3. 「Lighthouse」タブを選びます。
  4. PC版(PCでアクセスした場合の速度)またはMobile版(モバイルでアクセスした場合の速度)かを選択し、「Analyze page load」ボタンを押します。

分析が完了すると、以下の項目でスコアと詳細な診断結果が表示されます。

  • パフォーマンス
    ページの読み込み速度、画像、Webサイトの応答性など、サイトスピードに関する主要な指標。
  • アクセシビリティ
    Webサイトを利用するすべてのユーザー(障がいを持つ方など)が使いやすいサイトかどうか。
  • Best Practices
    HTTPSの使用状況やセキュリティ、パフォーマンスに必要な実装が行われているか。
  • SEO
    検索エンジン最適化が行われているかどうか。

特に注目したいポイントが、「パフォーマンス」スコアの3つの指標です。

  • FCP(First Contentful Paint)
    ページにアクセスして、コンテンツが最初に画面に表示されるまでの時間。ユーザーが「何か表示された」と感じるまでの速度です。
  • LCP(Largest Contentful Paint)
    ページの最も大きなコンテンツ(メイン画像やタイトルなど)が表示されるまでの時間。ユーザーがページ内容を把握し始めるまでの速度を示します。
  • TBT(Total Blocking Time)
    ユーザーがページを操作(マウスのクリック、画面のタップなど)しようとしてから、ブラウザがそれに応答するまでにどれだけ時間がかかっているかを示す指標。特に、インタラクティブ性(操作性)に影響します。

これらの指標をチェックすることで、Webサイトに対する詳細な分析・診断結果が得られ、PDFなどの形式でレポートを取得することも可能です。

サイトスピード改善策の具体例

Lighthouseなどのツールの診断結果には、Webサイトのどの部分が速度低下の課題となっているのか、そして具体的にどのような改善方法があるのかが詳細に記載されています。
ここでは、よくあるサイトスピード改善策の例をいくつかご紹介します。

  • 画像・動画の最適化と次世代フォーマットの利用
    WebPやAVIFといった次世代画像フォーマットを使うことで、PNGやJPEGよりも高い圧縮率を実現し、画像のダウンロードを高速化できます。また、画像のサイズを適切に設定し、モバイルで表示される際のデータ消費量を節約することも重要です。
  • JavaScriptやCSSの最適化
    Webサイトで使用されていない不要なJavaScriptやCSSファイルを削減し、スクリプトの読み込みを最小限に抑えることで、消費されるバイト数を減らし、表示速度を向上させることが可能です。ファイルを縮小(ミニファイ)するだけでも、ネットワークペイロードサイズを削減できます。
  • サーバー応答時間の改善
    サーバーの応答時間が遅いと、その後のページの読み込みもすべて遅れてしまいます。ホスティングプランの見直しや、CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)の導入などが有効な場合があります。
  • ブラウザキャッシュの活用
    一度訪問したユーザーが再訪問した際に、一部のデータをブラウザに保存しておくことで、次回以降の表示を高速化できます。

以上の改善策はあくまで一部ですが、Webサイトに必要なサイトスピードは、これらのツールを使って簡単に調べることが可能です。

注意点としては、計測する時間帯やタイミング、インターネット環境などにより、結果が異なるケースが多いため、1回の計測結果だけで判断せず、複数の条件で複数回計測することが重要です。また、ツールによって指標やスコア評価が異なる場合があるので、複数のツールで計測結果を比較することをお勧めします。

まとめ

Webサイトのサイトスピードは、単なる技術的な数値ではありません。ユーザーの満足度を高め、サイトの離脱率を下げ、さらにはビジネスの成果(コンバージョン)に直結する極めて重要な要素です。Googleが特に重要視するSEO対策の観点からも、常にその速度を最適化していく必要があります。

私たち株式会社スキップでは、アクセス解析やSEO対応はもちろんのこと、Webサイトのパフォーマンスを最大限に引き出すため、サイトスピード計測を複数のツールや複数日時で一定期間継続的に行っています。 その詳細な分析結果に基づき、Webサイトに訪問されたユーザー様がより快適で有用な体験を享受できるような、「成果に繋がるWebサイト作り」を目指しています。

貴社のWebサイトのパフォーマンス改善について、ぜひ一度SQIPにご相談ください

執筆者

しらすさん(サポートスタッフ)

サポートスタッフをまとめつつ、運用スタッフとしてアクセス解析をメインで担当しています。

趣味:旅行、音楽鑑賞・演奏

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